石見畳ヶ浦・昭和7年(1932/3.25国指定天然記念物)=島根県浜田市国分町の海浜海岸沿いにあります。石見畳ヶ浦は床の浦(とこのうら)とも呼ばれ、江戸時代(1817)に景勝地として紹介されているほど、展望の良い場所だったようです。ただ、現在紹介されている畳ヶ浦とは様相が異なり、化石などの学術的に貴重な資源は海底に沈んでいました。現在の姿を地表に現したのは、明治5年(1872/2.6)の浜田地震の時に海底が隆起した為だそうです。畳ヶ浦にはおよそ4万9千uの海床(千畳敷)が広がり、高さ25mもの礫岩(れきがん)、砂岩(さがん)の海食崖(かいしょくがい)や多くの断層が見られます。千畳敷は約1600万年〜2000万年前に堆積(たいせき)した砂岩層で貝、フナクイムシ、サメ、クジラ、流木などの化石が含まれています。しかし何より圧倒されるのは馬の背にある腰掛け状の丸石=団塊(だんかい)で、浸食によって奇妙な造形美を造りあげています。ズボンの裾をめくって馬の背に上がって見ると、実に神秘的で、まるで宇宙船か、宮崎アニメの世界に入り込んだような錯覚を受けるかも知れません。



馬の背



馬の背
ズボンをひざまでめくれば馬の背に渡れます。









馬の背の神秘さは上って見ないと分りません。まるでもののけの世界ですね。










ノジュールの色といい、形といい、女性にも人気があるようです。











左上に千畳敷が見えます。










馬の背から風力発電の風車が見えます。










左下にはフナクイムシの化石が見えますが、この位置は海面から5〜6m上です。

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