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「をちこちの稲架に谺し祭笛」
「神迎ふ出雲の空のくもりがち」
「須佐之男乃愛の端垣稲干せる」
「暮れぬうちから虫鳴いて長き夜ぞ」
「秋高し日本の詩を生みし里」
「神木の杉の鉾先月渡る」
「素盞鳴男の夜の雷地虫いでにけり」
「しばらくは風の中なる吾赤紅」
「須佐之男乃恋の古径神楽見に」
「出雲弁面にくぐもる里神楽」
「鮎落ちて神楽げい古の夜々の笛」
「戻し藁敷いて神待つ出雲かな」
「里神楽神舞ふ稲穂鬢に挿し」
「妻ごみの宮居のあとや木の実降る」
「松茸を買ふや八雲の宮の裾」
「露けさの笛の音ひびき夫婦岩」
「稲刈って夜は神楽の国津神」
「神々の恋乃古里星とべり」
「命岩比売岩子岩木の実降る」
「色鳥や露を褥の夫婦岩」
「須佐之男命御岩座夫婦岩」
「須佐之男命御岩座夫婦岩から石碑を見る」
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