12年に一度、五穀豊穣を祈願して馬潟、矢田、大井、福富、大海崎の地域を合わせた約100隻の大船団が9日間に渡って五穀豊穣を祈願する360年の歴史を有する神幸祭です。日本三大船神事として県外からの観光客もたくさん訪れます。
ホーランエンヤ(中日祭):松江城山稲荷神社式年神幸祭
櫂伝馬船乗組員 伝馬頭取(てんまとうどり)と呼ばれ、櫂伝馬船を統括する船長。船の安全な運行を第一に、船員に適切な指示を出す。 ・音頭取り(おんど)とも呼ばれ、櫂掻きが漕ぐリズムを合わせるのに重要な音頭取り。派手な衣装に身をつつみ、両手を腰にあてて堂々とホーランエンヤの舟唄を唄い上げる。・水先案内(みずさきあんない)、早助(はやすけ)とも呼ばれ、長棹を巧みに操って接岸、水深測量や、他船との接触回避を行う。・練櫂(ねりがい)艫櫂(ともがい)とも呼ばれる、櫂伝馬船の舵取りを行う。巨大な櫂を使って櫂伝馬船をコントロールする。・剣櫂(けんがい)舳先に陣取り、長さ1mの剣櫂を、自由自在に操りながら踊る。歌舞伎衣装をまとう櫂伝馬船の主役。船上で激しい身のこなしが要求されることから、中学生〜青年が務める。・采振(ざいふり)剣櫂と対をなす、色鮮やかな着物に身を包んだ花形役者。七色の布や民芸紙を重ねつけた采(ざい)と呼ばれる竹の棒を持って限界まで上体を反り返しながら華麗に采を振る。体の柔らかい小・中・高生が演じる。・太鼓(たいこ)色鮮やかな女子供衣装に花笠や鳥帽子をかぶり、可愛らしく太鼓を打ち鳴らす。主に小学生が演じる。・招待(しょうたい)招き(まねき)とも呼ばれ、馬潟櫂伝馬にのみある役柄で小学生の4人が務める。花笠に女子供衣装で笑顔を振りまく。・櫂掻(かいかき)櫂方(かいかた)や、櫂とも呼ばれる櫂伝馬船の漕ぎ手。襟付きの法被姿に鉢巻きを締め、ホーランエンヤの掛声とともに櫂を漕ぐ。
招待(しょうたい)招き(まねき)とも呼ばれ、馬潟櫂伝馬にのみある役柄で小学生の4人が務める。花笠に女子供衣装で笑顔を振りまく。大人の紅一点よりも子供のほうが万人に好かれて印象的!ただ船上で不安定なので少々緊張気味。
練櫂(ねりがい)艫櫂(ともがい)とも呼ばれる、櫂伝馬船の舵取りを行う。巨大な櫂を使って櫂伝馬船をコントロールするが水先案内(みずさきあんない)、も長棹を巧みに操って接岸、水深測量や、他船との接触回避を行う。
剣櫂(けんがい)舳先に陣取り、長さ1mの剣櫂を、自由自在に操りながら踊る。歌舞伎衣装をまとう櫂伝馬船の主役。船上で激しい身のこなしが要求されることから、中学生〜青年が務める。
日本三大船神事2009年度ホーランエンヤ(中日祭):松江城山稲荷神社式年神幸祭「ホーオオエンヤ ホーランエーエ ヨヤサノサ エーララノランラ」大橋川から意宇川の間を櫂伝馬船(かいでんません)の櫂かき音頭が流れる。日本三大船神事ホーランエンヤとは島根県松江市殿町にある松江城山稲荷神社式年神幸祭(まつえじょうざんいなりじんじゃしきねんしんこうさい)のことで12年に一度、五穀豊穣を祈願して馬潟、矢田、大井、福富、大海崎の地域を合わせた約100隻の大船団が城山稲荷神社の御神霊をお慰めする360年の歴史を有する神幸祭です。12年に一度ということは櫂伝馬船に乗れるのは、ほとんどの人が一生に一度きりになります。2009年度でおおよそ34回目のホーランエンヤといわれていますが(10年目で開催した年や流れた年があるため)おおよそと言うのは、この地方は出雲神話の国として全国的に有名で昔から出雲時間という時の流れがありました。今でも風習としてのなごりがありますが、ようするに都会のように正確な刻みではなく少し遅れたのんびりとした時間帯のことで、12年が10年や13年になったとしてもその範疇(はんちゅう)に入っていたのでしょう。見所は、「渡御祭」と「中日祭」と「還御祭」ですが、特に神幸祭の初日に当たる渡御祭は城山稲荷神社の御神霊を陸行列で大橋川へ運び、神輿船で約10km離れた意宇川まで移動、更に御神霊を陸行列で意宇川沿いの阿太加夜神社までお運びします。神幸祭の終日に当たる還御祭では逆の経路でお戻りになられますので、双方ともに約8時間をかけたメインイベントになります。神幸祭の中日に当たる中日祭では阿太加夜神社の氏子たちが、御神霊をお慰めするために、松江市指定無形民俗文化財「櫂伝馬踊り」を披露します。ホーランエンヤの詞の由来は、櫂伝馬船での掛け合いの音頭といわれ、「ホーラ」の掛け声に、櫂かきが「エンヤ」と声を合わせて櫂を漕いだのが「ホーランエンヤ」となったと云われます。この神幸祭は慶安元年(1648)、出雲の国が大凶作に見舞われた時に松江・松平家初代藩主松平直政公が、松江城山稲荷神社の社司を兼務していた阿太加夜神社の神主である松岡兵庫頭に命じて城山稲荷神社の御神霊を阿太加夜神社に運んで五穀豊穣の祈願させたのが松江城山稲荷神社式年神幸祭のはじまりとされます。12年に一度の日本三大船神事として県外からの観光客もたくさん訪れます。
櫂伝馬船(かいでんません)最初の神幸祭から160年後の文化5年(1808)、暴風雨で神輿船が危険な状態になったのを、馬潟村の漁師が救護して無事に阿太加夜神社まで送り届けたのがきっかけとなり、馬潟村の櫂伝馬船が神輿船の曳き船を務めるようになります。順次矢田、大井、福富、大海崎の櫂伝馬船も加わって、五大地の櫂伝馬船で櫂伝馬踊りが披露されるようになり、豪華絢爛の装飾、衣装、音頭が12年に一度の日本三大船神事を盛り上げてくれます。阿太加夜神社(あだかやじんじゃ)と松江城山稲荷神社(まつえじょうざんいなりじんじゃ):慶長13年(1608)、堀尾吉晴公による松江城築城時に石垣が崩れるなど相次ぐ不幸が重なった為に、芦高神社(阿太加夜神社)の神主松岡兵庫頭に依頼したところ、三日二夜の大祈祷の末にこれを治められた。これが縁で兵庫頭は松江城の神主職を兼ねることとなり、松平直政公も慶安元年(1648)天候不良を憂いた直政公が五穀豊穣の大祈祷を行うため、約10km離れた芦高神社の松岡兵庫頭のもとに、城内稲荷神社の御神霊を船渡御させた。
参考=ホーランエンヤ渡御祭スケジュール8:30祭典開始(城山稲荷神社)9:20御神輿陸行列出発・櫂伝馬船集合(宍道湖大橋南詰)10:00御神輿陸行列到着、乗船(松江大橋北詰)。10:10櫂伝馬踊開始(大橋川)12:30櫂伝馬踊終了、船団編成13:10船団出発(くにびき大橋東側)14:10船団解除(馬潟沖)15:10櫂伝馬船到着(出雲郷橋)櫂伝馬踊開始(意宇川)15:40櫂伝馬踊終了16:10御神輿上陸、陸行列出発(出雲郷橋)16:30御神輿陸行列到着、祭典開始(阿太加夜神社)17:30祭典終了・ホーランエンヤ還御祭スケジュールも同じような内容ですが出発位置は阿太加夜神社から。
櫂伝馬船
阿太加夜神社
阿太加夜神社
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