愛と感動の詩(歌詞集)/牛ちゃん(もうちゃん)


私の名前は,牛ちゃんといいます
スタイルと毛並みの良さには,自信があります
色黒で無愛想のご主人様は,本当はとても優しい方で
身の回りの世話とご飯の支度を,欠かしたことがありません
どういう訳か私には,三食昼寝付きと
適度な運動が,与えられていて
幸せすぎて,恐いくらいです



大きな図体で,ノミの心臓
この性格だけは,直しようがありません
仲間達はいさぎよく角を落として,そこらのスーパーマーケットへ
売られて行きます,私は食べられる為に生まれたのですか
翌朝,草を食べながら,考えてみました
私に食べられる,草の気持ちを
幸せとは与え合う,ことなのでしょう



生命には何の価値もありません。身体を機能させるエネルギーに過ぎないのです。どのように機能させるか、何の為に機能させるかと云う目的性に価値があるのです。ただ草を食べるだけの牛なら何の価値がありましょう。人間の為に乳となり肉となる処に、牛としての立派な価値があるのです。被造物には各々役割分担があると云うことでしょうか